紬のある暮し|その八 | 山形 着物の販売・レンタル・着付け|とみひろ呉服サイト

紬のある暮し|その八

2026.08.05
着物の豆知識

お客様のお話を伺っていると、
着物にはその人だけの思い出がそっと重なっているのだと感じます。

誰かに着せてもらったこと。着崩れを直してもらったこと。
何気ない記憶が今の装いにもつながっているのかもしれません。


「紬のある暮らし」では、
着物とともに日々を歩まれているお客様の声をご紹介しております。

第八回は、幼い頃から記憶にある”着物”について
綴ってくださった福田様のお話です。





「見えない誰かと装っている」

私が子供の頃は、まだ着物が普段の生活の中に
当たり前に残っている時代でした。

祖母は和裁ができて当然の世代だったので、
私に浴衣やアンサンブル(羽織付き)の着物を
よく作ってくれました。

夏祭りやお正月に着物を着せてもらうのも、
ありふれた光景。
途中で着崩れてくれば、
知らない大人たちが手際よく直してくれたり。

私が着物を着るとき、
心のどこかで「大人たちにしてもらった」ことの記憶も、
一緒にまとっている気がします。

独りで装うのではなく、見えない誰かと装っている。

着物を着ると背筋が伸びるのは、
そんな誰かが支えてくれているからなのかもしれません。


福田様

 

福田さんとの最初の出会いは、
縦緯天蚕の着物でした。
お若い頃から「本当に良いもの」を選ばれる審美眼をお持ちのお客様。
長いお付き合いになりますが、
不思議と着姿を拝見する機会はありませんでした。
お話を伺うと、幼い頃からお稽古を続けてこられたとのこと。
最近は舞台やコマーシャルなどでも
素敵な着物姿を拝見する機会が増え、とてもうれしく思っています。
これからのますますのご活躍を、心より楽しみにしております。

表参道 店長 宮良

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